2019年12月07日

映画「閉鎖病棟」撮影場所ロケ地

 落語家としての長年の功績が認められ、大衆芸能部門で2018年度芸術選奨の文部科学大臣賞を受賞した笑福亭鶴瓶(1951年生まれ)。
 役者としても絶好調。
 作家・帚木蓬生(1947年生まれ)原作(新潮社、1994年、1997年新潮文庫)の『閉鎖病棟―それぞれの朝―』(平山秀幸監督、2019年11月公開)で主演を務めます。
 しかも精神科病院を舞台にした本作を、実際の国立の精神科病棟を使用して撮影するというじゃないですか。
 調べたらそこは、元陸軍の結核治療研究機関だったという歴史が!
 この機会を逃してはなるまいと、長野県小諸市に向かいました。


[写真-1]
入院患者として出会い、親交を深めていく(写真左から)秀丸(笑福亭鶴瓶)、チュウさん(綾野剛)、由紀(小松菜奈)

真田幸村、浅間山……いざ「ろくもん」に乗って小諸へ!


 2019年1月中旬。
 東京から北陸新幹線で軽井沢駅まで行き、そこから「しなの鉄道」に乗り換えて小諸へ。
 ここはせっかくなので、長野県上田を舞台にした細田守監督『サマーウォーズ』(2009)の息吹を感じられる、戦国武将・真田幸村の甲冑の色や家紋がデザインされた観光列車 「ろくもん」で参りましょう。


[写真-2]
小諸へは、しなの鉄道が誇る観光列車「ろくもん」でGO

 沿線には冬の澄んだ沿線には冬の澄んだ空気でくっきりとした姿を表している浅間山が見えます。
 その名を聞くと思い出すのは、1972年に起きたあさま山荘事件。
『突入せよ!「あさま山荘」事件』(2002)や『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち)』(2008)など映画にもなりました。


[写真-3]
「ろくもん」からの浅間山

「ろくもん」車内を探検していたら、あっという間に小諸駅。
 駅舎と駅前のロータリーは整備され、小諸を舞台にしたオリジナルテレビアニメーションの 「あの夏で待ってる」(2012)のキャラクター看板がお出迎えしてくれました。


[写真-4]
小諸はアニメ「あの夏で待ってる」の舞台。8ミリカメラで自主映画を撮る高校生たちの青春物語

撮影現場に張り詰める緊張感

『閉鎖病棟―それぞれの朝―』のロケ地である 「小諸高原病院」は、小諸駅から国道131号線峰の茶屋小諸線を浅間山方面に車で進むこと約15分の山腹にあります(黒斑山の登山口である車坂峠に行く道の途中から右に曲がった先にあります)。
 人里離れ、豊かな自然に囲まれた病院は、ここがかつて結核治療研究機関であった名残りを感じさせます。


[写真-5]
正式名称は「独立行政法人国立病院機構 小諸高原病院」もともとは陸軍の結核治療研究機関だった

 独立行政法人国立病院機構へと移行したのは2004年で、現在は精神科の専門医療施設です。
 日本国内で国立の精神科病棟が、ドキュメンタリー映画を除いて精神科病棟を描いた映画の撮影に使用されるのは初めての試みとか。
 ただし利用している患者さんたちに配慮し、大声を出すのは厳禁です。
 しかしこの張り詰めた緊張感が、気合の入った撮影現場に来ているんだと実感し、取材する側も身が引き締まります。


[写真-6]
病棟を借りて撮影を行う平山秀幸監督(左)と綾野剛

「賞があってもいいと思う」鶴瓶師匠もロケ地を絶賛


 なぜなら『閉鎖病棟―それぞれの朝―』は、キラキラ映画や“泣ける”をウリにする作品が多い昨今の日本映画界において、なかなかの勝負作。
 主人公は、笑福亭鶴瓶演じる死刑執行に失敗して生きながらえてしまった死刑囚の秀丸(笑福亭鶴瓶)。
 彼を中心にさまざまな過去やトラウマを背負って生きる精神科病棟の患者たちは、俗世界から離れて生きることで心の平穏を取り戻そうとします。
 しかし院内で起きた殺人事件によって、運命は大きく変わり……。
 同病院での撮影は2週間にわたって行われ、病室も使用しています。


[写真-7]
外来診療棟の玄関前で撮影を行うスタッフたち。左端は綾野剛

「僕は、映画は本職ではないんですけど、(トーク番組の)『A-Studio』のMCをやっているからゲストが出演するいろいろな映画を観るでしょう。そうするとロケ場所をどう抑えるかで映画の流れが決まってくるように思うんです。普通、こんな病院貸してもらえないですよ。この(病院を使えるように交渉し)苦労をしはった人に、賞があってもいいと思う」

 そう語ったのは鶴瓶師匠です。
 師匠が主演した映画『ディア・ドクター』(2009)のリアリティは、まさにロケ地となった茨城県常陸太田市の景観あってこそ。
 師匠の言葉には、重みがあります。


[写真-8]
小諸高原病院の案内図。一直線の廊下があり、圧巻!

 ちなみに同病院は近々改修が予定されているということで、本作は1943年に建設された当時の姿を捉えた貴重な映像記録となりそうです。

goo映画、2019/04/26 12:00
国立の精神科病棟が初のロケ地に
『閉鎖病棟―それぞれの朝―』の現場を行く

(中山治美)
https://movie.goo.ne.jp/archives/3106

※ 『ディア・ドクター』予告編
https://www.youtube.com/watch?v=P4GqLmw5VXc

 個人的には、私がいつも行く「やき鳥屋」でカウンター越しに女将さん(60代前半)に、今度「閉鎖病棟」の舞台挨拶見に行くとチラッと話をしたら、「うわ〜〜、私、その映画見たかったのぉぉぉ!いつ? もうやってるの? いつから?」と、いつもはあんまりまともに注文でさえ聞いてくれないのに、その日はやや興奮ぎみに、がぶりつきの好対応。

 また当日、チケット売り場のあたりをウロウロしていると、いつもお世話になっている近所の叔母さん(60代後半)に偶然会って本人曰く「今日、本当は南木さん(地元出身の作家:南木圭士さん)の映画を見に来たんだけど、まだしばらくやっているようだし、・・・いいの、いいの(シルバー割引の対象にならないけど)閉鎖病棟の方、見ることにしちゃったの!」とちょっとはしゃいだ様子。

 2つの偶然が重なり、この映画の人気度を身をもって実感しながらの入館となります。

 そして、私も厳かに鑑賞させて頂きました。

・・・ネタバレになってもいけないので、内容についての言及は避けさせて頂きますが、

 うーーーん、最近忘れていた感情が蘇ると言いますか、なんだか「心がとても痛い」です。
 小説が書かれた時代を再現しているせいで「ちょっと昔の日本」みたいな感じもあるんですが、そういった雰囲気とか寂しさが後押ししているところもあるんですが、とても心が揺さぶられます(どうにかしたいけど、どうにもできない感じってこんな感じなんだろうなあ)。
 つまりは王道中の王道「映画らしい映画」という感想です。

 もうちょっと詳しく解説すると、
・「心が揺さぶられる」=どの出演者の方もとても演技がうまいので、問題なくストーリーに集中できました。
・「もの悲しい」=我が故郷周辺の景色を(映画用に)寂しくも、ただしっかりと美しく撮って頂いておりました。
・「心が痛い」=映画独特の簡単に言葉にできない感情が沸き上がります。

 どの出演者さんもよかったのですが、私的には、看護師長役の小林聡美さんの演技にがっつりハマりました〜。
 舞台挨拶で平山監督があえて「患者さんに優しくしないで」とお願いしたとおっしゃっていたのですが、その演出通りに、院内での存在感、患者さんとの距離の取り方、感情を抑えたセリフ回し、そして綾野剛さん演じるチュウさんと別れるときの決めセリフ、震えるくらい良かったです。

 1つ、たった1つだけちょっと気になったのは、用意されていたセットの机や出演者の方が着ていた洋服がほぼピカピカだったこと、、、ですかね(ただ綾野剛さんとか小松菜奈さんに薄汚れた服は着せられないですよね)。

 ちょっとほっとするエンディングを迎え、上演終了後ほどなくして今回のメインイベント、平山秀幸(1950年生まれ)監督の舞台挨拶がありました。

 撮影にあたっての裏話など色々お話頂いたのですが、何よりも心に残ったの以下のお言葉とそのお人柄。

「今回の映画の中で公園でのシーンがあったと思うのですが、あのシーンのために私たちも、ずっと千曲川添いをロケハンしたんですよね。いい場所がないかと色々見て回ったんです。で、今回の台風、そしてその災害、本当にびっくりしました。放送で小諸とか佐久というキーワードが出てくるとドキッとするというか、自分のことのようにとても気になりました。以来、現在もとても心痛めております」
と大変この地元のことを気遣って頂いておりました。

 また出演者さん、原作者さん、どんな方とのエピソードでも必ず最後に、
「・・・で(出演者さんなどと)、一緒に美味しいお酒を飲みました〜」とお酒の話で嬉しそうに笑って話しを締めるのも、
「あれ?普通のおじさん?」的な(偉い監督さんなのに)ちょっと不思議な感じ。

 そのお人柄を反映してか予想通り、舞台挨拶後のサイン会には長蛇の列ができておりました。

 鶴瓶さんのファンの方、綾野剛さんのファンの方、小松菜奈さんのファンの方、もちろん必見ですが、ただ私たちの地元を心から気にかけて頂いている平山監督さんには、
「小諸でやってよかったな」
「この映画をやってよかったな」とちょっとでも喜んで頂きたく、(私どもでできることは本当に少ないですけど)私の友人、やき鳥屋カウンターの紳士淑女、親しくさせて頂いている方々には自信を持って推薦させて頂こうと考えております。

 また、たまたまこの記事を読んで頂いたユーザーの方もぜひ宜しくお願いします。
「軽井沢ナビ」編集部がおススメの(小諸がロケ地の)「閉鎖病棟 それぞれの朝」ぜひ一度ご覧頂ければと思います。


軽井沢ナビ、2019.11.05
話題の映画『閉鎖病棟』監督舞台挨拶に行ってきました。
(佐久アムシネマ、長野県佐久市長土呂125-1 Tel 0267-66-1650)
(軽井沢ナビ編集部)
https://www.slow-style.com/report/165/

上田市の海野町商店街

 ちなみに海野町商店街にある「富士アイス」さんでは、じまん焼きが超人気らしいですよ。
 1個80円であんことカスタード味があります。
住所:長野県上田市中央2丁目10−14
http://unnomachi.naganoblog.jp/e1300145.html

上田市の上田女子短期大学

 こちらの上田女子短期大学(JR上田駅より上田電鉄別所線「大学前駅」下車 徒歩6分)も、映画「閉鎖病棟」の撮影場所ロケ地に選ばれていますが、映画内ではどのシーンで登場するのでしょうか。
住所:長野県上田市下之郷乙620
http://www.uedawjc.ac.jp/

上田市の上田城跡公園児童遊園

 予告編にて、石垣の近くにあるベンチ付近で4人(梶木秀丸、チュウさん、由紀、昭八)が仲良くこちらを見ているシーンが撮影された場所になります。
 公園では紅梅が咲き、動物コーナーもありクジャクやインコ、うさぎがいるそうです。
 ちなみに上田城は、大河ドラマ「真田丸」にも登場していましたね。
 上田駅から徒歩15分くらいの場所に位置していますので、上田氏を訪れた際には足を運んでみてはいかがでしょうか?
住所:長野県上田市二の丸4−6
http://www.city.ueda.nagano.jp/koen/tanoshimu/koen/uedajoseki/park.html

おまけ:平塚市の平塚海岸展望休憩所

 平塚海岸からは富士山を見ることもでき、サーファーやビーチバレー、ビーチサッカーを楽しむ方が訪れています。
 映画内では、石田サナエ役を演じる木野 花さん(1948年生まれ)が、普段あまり聞くことができない歌声を披露されているみたいです。
 いったいどんなシーンで登場されるのか、実際に映画を見て確かめてみましょう。
住所:(高浜台)神奈川県平塚市高浜台33、(袖ケ浜)神奈川県平塚市袖ケ浜20


平塚海岸.jpg
☝ 平塚海岸

kossy-no-movie-log、2019年10月29日
映画「閉鎖病棟」撮影場所ロケ地は?病院や橋、商店街はココ!綾野剛主演!
https://kossynolog.com/movie-heisabyoto-locations-hospital-bridge-shoppingstreet/

posted by fom_club at 18:29| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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