2019年10月21日

蔓延する薬物汚染

 人気アイドルグループ「KAT−TUN」の元メンバーの田口淳之介被告と同居していた元女優が、大麻を所持した罪に問われた裁判で、東京地方裁判所は2人に懲役6ヶ月、執行猶予2年を言い渡しました。

 KAT-TUNの元メンバー、田口淳之介被告(33)と、同居していた元女優の小嶺麗奈被告(39)の2人は、ことし2019年5月、東京・世田谷区の自宅マンションで大麻を所持した罪に問われました。

 2人は、ことし7月の初公判で罪を認め、検察は懲役6ヶ月を求刑していました。

 10月21日の判決で、東京地方裁判所の長池健司裁判官は「事実を認めて反省の態度を示しているうえ、大麻の入手先も供述して関係を絶っている」として、いずれも懲役6ヶ月、執行猶予2年を言い渡しました。

 この裁判は、ことし7月に判決が言い渡される予定でしたが、検察の請求で延期されていました。

 検察官は21日の法廷で「厚生労働省麻薬取締部から『2人の自宅を捜索した際に撮影した動画をマスコミに提供した』と連絡があったため、問題がないか詳しく調べる必要があった」と説明しました。

 そのうえで検察は、捜索の手続きや押収した証拠には「問題ない」と結論づけたということです。


NHK News Web、2019年10月21日 11時36分
KAT-TUN元メンバー田口被告らに執行猶予付き有罪判決
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191021/k10012141721000.html

 アイドルグループKAT-TUN(カトゥーン)元メンバー・田口淳之介被告(33)と元俳優・小嶺麗奈(れな)被告(39)が大麻取締法違反の罪に問われた事件で、関東信越厚生局麻薬取締部(麻取)が2人の自宅を捜索した際に撮影した動画を、テレビ制作会社の依頼に応じて提供していたことが分かった。
 手錠をかけられる様子も映っており、弁護人は「重大なプライバシー侵害」と批判している。

 両被告の判決は東京地裁で7月30日に予定されていたが、直前になって検察がこの問題を把握。
 捜査の過程に問題がなかったか検討するという検察の意向で、判決が延期されていた。

 関係者によると、動画は麻薬取締官らが5月に都内で2人に職務質問してから、自宅マンションを捜索し、手錠をかけるまで2時間余りのもの。
 室内の様子や「女(小嶺被告)は(撮らなくても)いいんじゃないですか」といった取締官の発言も収められている。
 捜索方法が裁判で問題になったときのために取締官が撮影していた。


[写真]
田口被告の逮捕映像、外部流出

朝日新聞、2019/10/21(月) 11:50配信
KAT−TUN元メンバーの逮捕映像、麻取が外部へ提供
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6340162

「泳がせ捜査」で逮捕へ

 警視庁は2019年4月末、経済産業省のキャリア官僚西田哲也容疑者(逮捕当時28歳)を麻薬特例法違反容疑で逮捕した。

「仕事のストレスで医師に処方された向精神薬を服用していた。より強い効果を求めて覚せい剤に手を出した」

 西田容疑者は、警視庁の調べにこう供述しているという。

 警察の発表や報道によると、西田容疑者は当初、都内で売人から覚せい剤を購入していたが、その後は海外のサイトを通じて密輸を始めた。
 
 今回、米ロサンゼルスから成田空港に国際郵便で到着したファッション雑誌の袋とじの中に、覚せい剤約22・1グラム(末端価格約130万円)が入っているのを税関職員が発見。

 通報を受けた警視庁が郵便物の中身を入れ替え、あえて「泳がせた」ところ、西田容疑者が受け取った。
 郵便物の宛名は別人で、届け先も異なる住所だったが、西田容疑者は郵便局に電話し自宅に届けさせたという。

「ダークウェブ」を使っていたのか?

 前述の通り、報道では西田容疑者の薬物入手ルートは「海外サイト」とされている。
 しかし注意したいのが、容疑者は一般的なネットの世界「表層ウェブ」とは異なる、いわゆる「ダークウェブ」を利用していた可能性が高いということだ。

「ダークウェブ」とは、専用ブラウザ「Tor」などを用いてのみ接続することができる、Google検索にも引っかからないサイト群のこと。
 TorにはIPアドレスを秘匿する技術が採用されており、アクセス者の割り出しは事実上不可能であるとされる。

 ダークウェブ上には、違法薬物をはじめ、個人情報や銃器、さらには放射性物質に至るまでさまざまな違法物品を販売するサイト(ブラックマーケット)が存在する。
 2013 年に米FBIによって摘発されているが、過去には「闇のAmazon」の異名をとった大手サイト「シルクロード」が知られていた。

 ブラックマーケットにおいては、取引者の匿名を期するため、決済はもっぱらビットコインをはじめとする暗号通貨で行われる。
 西田容疑者も、暗号通貨で覚せい剤を購入していた。


 インターネット史に詳しく、『ダークウェブ・アンダーグラウンド』の著書がある文筆家の木澤佐登志氏は、今回の事件の背景についてこう解説する。

「(薬物の入手経路が)ダークウェブの可能性も十分に考えられると思います。ただし、日本人がダークウェブの海外ブラックマーケットを利用して薬物を個人輸入するのは比較的珍しいケースかと思われます」

 木澤氏によれば、日本人がダークウェブを使った薬物購入を画策する場合、ダークウェブ上の数少ない日本語BBSである「Onionちゃんねる」を利用するパターンが多いという。

「このBBSでは、野菜(大麻)、チャリ(コカイン)、氷(覚醒剤)など、国内ディーラーが様々な違法薬物を販売しています。販売方式は『手押し』という直接取引が主流で、メールで連絡を取り合い、所定の場所で落ち合って、現金取引を行うというものです。
 これは、日本の郵便システムはチェックが厳しく、薬物押収のリスクが高いからと言われています。同様に、日本の税関も薬物押収に長けているので、基本的に国内ディーラーは海外からの発注を受け付けません。
 海外のブラックマーケットのディーラーも、日本の税関の優秀さを知っているため、日本への薬物の発送を避ける傾向にあるようです」
(木澤氏)

 西田容疑者は省内で注射器を使用していた常習犯であり、郵便物の受け取り場所を自宅以外の場所に指定した点をみても、違法薬物の購入に慣れていたことがうかがえる。
 しかし、どれだけ匿名の取引・決済方法を駆使しても、やはり海外ディーラーからの個人輸入は無謀だったのかもしれない。

 西田容疑者の密輸手口の詳細については今後の捜査情報や供述が待たれるが、近年の暗号通貨利用者の拡大などもあり、今後はダークウェブを利用した薬物犯罪が増加することも考えられる。
 対策は可能なのだろうか。

「ダークウェブは秘匿性が高く、捜査機関であっても、直接セキュリティを突破することは不可能です。ですから、表層ウェブにおいてブラックマーケット運営者が手がかりを残すのを待ち構える、という捜査方法が主流です。事実、今月初めには海外の大手ブラックマーケット『Wall Street Market』の運営者が、表層ウェブ上で不注意から身元につながる情報を残して逮捕されています」
(木澤氏)

 だが大手サイトが潰れても、再び新たなサイトが生まれ、違法取引が一掃されることはない。
 ダークウェブに跋扈するブラックマーケット運営者やディーラーと当局の攻防は、国際的にもまさしく「いたちごっこ」の状況だ。

 いみじくも今回の逮捕劇が示しているように、現在のところは税関や郵便などの「リアル」における水際阻止が、インターネットを利用した違法薬物取引に対する最も有効な対抗手段なのだ。

背景に「官僚の働き方」問題
 
 言うまでもなく、今回の事件で霞が関には激震が走った。
 副次的にクローズアップされているのが、官僚の働き方である。
 西田容疑者は、覚せい剤に手を出した理由として「仕事のストレスから」と供述した。

 キャリア官僚は、非常に労働時間が長いことで知られている。
 世耕弘成経済産業大臣は5月10日の閣議後記者会見で、西田容疑者の業務への適格性を問われ「一般論としては、経産省として働き方改革に努めているし、メンタルヘルスも含めて職員の健康管理に努めている」と答えた。

 しかし終電がなくなっても、官庁街には官僚たちを埼玉や千葉など遠方の自宅に送り届けるタクシーが列をなす。
 安倍政権が「働き方改革」の旗を振る中、中央官庁が真っ向からそれに逆行している現状は皮肉としか言いようがない。

激務も一因であるとすれば…

 とりわけ労働時間が長いとされる厚生労働省は「強制労働省」と揶揄される始末だ。
 ある中央官庁の幹部は働き方の現状についてこう話す。

「特にストレスなのが、政策を作る時など、国会議員の先生に中身について『ご説明』するとき。直接議員会館に出向いて何度も何度も同じ説明をしなければなりませんし、先生方の中でも決定権を持つ人なんてほんの数人なのに、拘束時間がものすごく長くなります。
 荒っぽい先生方も少なくなくて、罵詈雑言が飛んでくるのは当たり前。最近はさすがに減りましたが、机の下で足を蹴られるくらいのことは、部長級以上ならみんな経験しているんではないでしょうか。行政がこんなに『精神力』に頼っていていいのだろうか、と疑問に感じる日々です」

 国会会期中は、深夜まで議員の質問対応で待機することも有名だ。別の中央官庁幹部が話す。

「今回逮捕された西田容疑者は、花形とされる自動車業界の担当でしたから、自民党だけでなく業界関係者との付き合いもあり、激務だったのは間違いないでしょう。もちろんここ最近は、カルロス・ゴーン氏をめぐる刑事事件も重なっていた。
 そうした状況も薬物に手を出した一つの理由であったとすれば、第二、第三の西田容疑者を出さないためにも、官邸には官僚の働き方についても再考してもらう必要があります」

 官僚たちの「公僕」としてのストレスのはけ口が、覚せい剤使用などの違法行為にこれ以上向かないよう、抜本的な対策が必要な時期に差し掛かっているのかもしれない。


現代ビジネス、2019.05.14
経産省20代キャリア官僚「覚せい剤密輸」にちらつくダークウェブの影
激務のストレスで手を出した…?

(松岡 久蔵)
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/64579

 失言癖が治らず、東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当大臣を辞任するに至った桜田義孝衆議院議員。
 今度は、少子化問題に言及するなかで「子どもを最低3人産んでくれるように」と発言して、非難を浴びている。
 公人の不祥事が相次ぐなかでの無神経な発言に、国民は怒り心頭のようだ。

 桜田議員は5月29日に行われた自民党議員のパーティーに出席し、「自分たちのお子さんやお孫さんには、最低3人くらいは産んでくれるようお願いしていただきたい」と発言した。
 桜田議員の発言を受け、国会で記者に応対した立憲民主党の蓮舫副代表は「最低な発言だと思います」「国会議員の恥」と批判。
 国民民主党の原口一博国会対策委員長も「そもそも人権に対する意識が欠如している」と痛烈に非難している。
 また、公明党の斉藤鉄夫幹事長も「選挙に直結する。与党としておごり、ゆるみを排除し、参院選勝利に進んでいきたい」と不快感を示しており、与党からも反発が起きている状況だ。

 桜田議員といえば五輪相当時、競泳の池江璃花子選手が白血病を公表した際に「がっかりしている」「(東京五輪の)盛り上がりが若干、下火にならないか心配している」などとコメントして猛批判を浴びた。
 さらに、自民党の高橋比奈子衆議院議員(東北比例)のパーティーでは「(震災の)復興以上に大事なのは高橋さん」と発言し、謝罪および辞任へと追い込まれた。

 しかし、大臣を辞してなお続く不用意な発言に、インターネット上では「大臣だけでなく国会議員も辞めたほうがいいのでは?」「政治家としての資質というより人間性の問題」「自民党の『失言防止マニュアル』がまったく生かされていないことが証明されましたね」「少子化を解決するために3人というのはわかるが、それを難しくしてきたのは国では?」と批判が続出している。

 桜田議員のような政治家だけでなく、不祥事は霞が関の官僚からも相次いでいる。
 5月24日には、東京地方検察庁が経済産業省のキャリア官僚である西田哲也容疑者を覚せい剤取締法違反などの容疑で起訴。
 西田容疑者は4月に覚せい剤の使用および密輸入の疑いで警視庁に逮捕されており、「職場のトイレや会議室で使った」と供述していた。
 そして、経産省内が家宅捜索された結果、机からは注射器6本が見つかっている。

 また、5月28日には文部科学省のキャリア官僚である福沢光祐容疑者が覚せい剤取締法および大麻取締法違反容疑で厚生労働省麻薬取締部に現行犯逮捕されている。
 文科省も家宅捜索を受け、福沢容疑者の机からは使用済みの注射器が押収されたという。
 経産省や文科省が家宅捜索されたこと自体が前代未聞だが、両者とも職場に薬物を持ち込んで使用した疑いが濃厚であることが世間に衝撃を与えている。

 相次ぐ国家公務員の不祥事に、菅義偉官房長官は記者会見で「誠に遺憾で、あってはならないこと」とコメントしており、まさに異常事態といっていいだろう。

 ネット上でも、「日本の中枢である中央官庁に薬物が持ち込まれて使われるって相当ヤバいのに、マスコミの報道が不自然に少ない気がする」「霞が関の薬物汚染が深刻すぎる……ブラックすぎてクスリでもやらないと耐えられないってこと?」「この2人だけではない気がする。全省庁で抜き打ちの薬物検査をすべきでは」「役人がクスリやってつくってきたのが今の日本ってことか」などという声が上がっている。

 5月30日には、在イラン日本国大使館の駒野欽一元大使が強制わいせつの疑いで警視庁に書類送検されたことが判明した。
 報道によると、2012年にイラン・テヘランの大使公邸で部下の女性職員に抱きついたり無理やりキスをしたりしたといい、被害女性から刑事告訴されていた。
 ネット上には「大使館内で何やってんの? 日本の恥」「自分の地位と組織内の上下関係を利用したセクハラの見本のような事例」といった声が寄せられている。

 永田町や霞が関で相次ぐ公人の不祥事が沈静化する日は来るのだろうか。


Business Journal、2019.05.30
キャリア官僚、庁舎内での覚せい剤使用が蔓延か…経産省や文科省で逮捕者相次ぐ
https://biz-journal.jp/2019/05/post_28146.html

posted by fom_club at 16:59| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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