2019年10月05日

安倍首相の真偽チェック

 安倍晋三首相に猛省を求める−−。

 森友学園問題を巡り、大磯町議会は10月3日の本会議で、こんな決議案が賛成多数で可決された。
 自民党系や公明党の“与党議員”も賛成し、歴代首相が別邸を構えた地の議会が現役首相に手厳しい意見を突き付けた格好だ。
 首相を名指しで批判する決議は、全国でも例がないという。

 町議会が賛成12、反対1で可決したのは、「内閣総理大臣 安倍晋三衆議院議員に猛省を求める決議」。
 学校法人「森友学園」を巡る決裁文書改ざんで大阪地検特捜部が財務省幹部を不起訴としたことに対し、「安倍首相への忖度(そんたく)に感じられるのは私たちだけでない」と批判。
「政府を監視し、不正や疑惑を解明する任務を負っている」とし、首相に国会議員としての責務に専念するよう注文を付けた。

 提出者の柴崎茂氏は、台風15号による千葉県の停電に触れ「深刻な被害の中で内閣改造を行った。安倍首相は庶民のことをどれだけ考えているか。地方議会も見ているという姿勢を示したい」と説明。
 公明の奥津勝子氏は「自公政権ではなく安倍首相個人への批判で、私個人の思いとして賛成した」と話した。

 町議会局によると、他自治体の議会でも森友学園問題に絡み疑惑解明を求める意見書を採択したケースはあるが、首相個人を批判する決議は例がないという。


神奈川新聞、2019年10月04日 05:00
「安倍首相は猛省を」
与党系も賛成、大磯町議会決議

https://www.kanaloco.jp/article/entry-199595.html

 自民党と公明党が組む連立政権が発足してから、5日で20年を迎える。
 両党は「政治の安定」を強調。
 一方で数の力を背景に、憲法違反と指摘される法案を次々と成立させてきたことへの批判もある。安倍晋三首相(自民党総裁)が改憲への意欲を重ねて示す中、公明の対応が焦点となる。

 公明の山口那津男代表は3日の党会合で、連立について「安定的な基盤をつくることで、国民のニーズを幅広く受け止めた」と語った。
 首相も1日に「関係はビューティフル・ハーモニー(美しい調和)だ」と元号「令和」の英訳をひいて蜜月関係を強調した。

 1999年10月に公明が連立に加わって以来、自公は2009年衆院選大敗で下野しても連携を続けた。
 2012年に政権復帰し、2013年参院選で勝利した後は衆参両院で過半数を維持。多数を武器に、それぞれが重視する政策を進めてきた。

 公明は消費税率10%への引き上げに伴う軽減税率導入を推進。
 自民が主導した集団的自衛権行使を可能にする安全保障関連法や、犯罪を計画段階で罰する「共謀罪」の趣旨を含む改正組織犯罪処罰法は「憲法違反」との批判を押し切った。

 首相は臨時国会を前に「参院選の約束を一つ一つ実現したい。憲法改正も約束の一つだ」と語る。
 一方、公明の北側一雄副代表は三日の記者会見で「憲法論議は、できるだけ多くの政党間で合意形成できるよう努めたい」と慎重な立場を崩さなかった。 

◆政治改革の理念、機能せず

<中北浩爾・一橋大大学院教授(政治学)の話>
 日本では、連立政権は選挙協力や政策協議で折り合えないことも多い。
 その中で唯一の安定的枠組みが自公だ。
 一方、あまりに強力なため、政権交代を通じて政治をチェックするという、1990年代以降の政治改革の理念が機能しなくなった。


[表]自公連立政権を巡る主な出来事
自公連立.jpg

東京新聞・朝刊、2019年10月4日
自公、数の力横行
「安定」強調の裏で
連立20年
「憲法違反」指摘の法次々

(妹尾聡太)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201910/CK2019100402000153.html

 安倍晋三首相の4日の所信表明演説を、本紙がファクトチェック(事実確認)したところ、高齢者の就労希望について「65歳を超えて働きたい。8割の方がそう願っている」と説明した部分が、実際は5割超だった。
 8割としたのは回答者を「仕事をしている人」に限って統計を再処理した結果で、首相の説明は誇張と言える。

 政府によると、演説の基になったのは内閣府が2014年度に実施した「高齢者の日常生活に関する意識調査」。
 全国の60歳以上の男女約3900人が回答。
 何歳まで仕事をしたいかという設問で「働けるうちはいつまでも」は28.9%、「70歳くらいまで」は16.6%、「75歳くらいまで」は7.1%、「80歳くらいまで」は2.7%。合計すると55.3%で、8割を大きく下回る。

 この設問について内閣府は2017年版の「高齢社会白書」で、回答者約3900人のうち「現在仕事をしている人」の約1300人に絞って再集計。
「働けるうちはいつまでも」から「80歳くらいまで」の4項目を合計すると79.7%になり、「約8割が高齢期にも高い就業意欲を持っている」と結論付けた。

 首相はこの結果を引用したとみられるが、「現在仕事をしている人」という前提条件を説明していないため、高齢者の8割が「65歳を超えて働きたい」と思っていると誤解させかねない。
 演説では、70歳までの就業機会の確保を掲げており、社会保障費の支え手を確保するため、高齢者の働き手を増やしたい思惑が透けて見える。

 経済政策「アベノミクス」に関しては、雇用が改善した成果として「正社員は130万人増えた」と強調した。
 総務省の労働力調査によると、正規で働く人は第二次安倍政権が誕生した2012年から2018年までに131万人増えており、説明は正しい。

 だが、同じ期間中にパートやアルバイトなど非正規で働く人も304万人増加したことには言及せず。
 役員を除く雇用者全体に占める非正規の割合は2018年に37.9%へ上昇し、その多くが低賃金で生活に苦しんでいる実態には目を向けなかった。


[表]所信表明演説の真偽
所信表明の真偽チェック.jpg

東京新聞・朝刊、2019年10月5日
<論戦ファクトチェック>
「65歳超えても働きたい 8割」
基データは5割超
数字は誇張

(川田篤志)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201910/CK2019100502000158.html

 安倍晋三首相が4日の衆院本会議で所信表明演説を行った際、見せ場となる最終盤の憲法のくだりで、衆参両院の「憲法審査会」を、前身の「憲法調査会」と読み間違えた。
 野党のやじで集中力を欠いたのか、「理想を議論すべき場こそ、憲法調査会ではないでしょうか」と誤った。

 憲法調査会は2007年の審査会発足に伴って廃止されている。
 憲法論議に協力的な日本維新の会の馬場伸幸幹事長は、首相のミスに「がくっときた」。
 国民民主党の玉木雄一郎代表は「一番大事なところで間違え、本当にやる気があるのかという気がした」と皮肉った。


時事ドットコムニュース、2019年10月04日18時42分
安倍首相、憲法審査会を「調査会」と誤読=玉木氏「やる気あるの?」−所信表明演説
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019100401051&g=pol

総理所信表明演説について
総理が所信表明演説で「憲法改正」に言及したことについて、社民党・吉川はじめ幹事長は、行政府の長たる首相が改憲について述べることは不遜であり、「現憲法こそ、道しるべ」だと批判しました。
https://www.youtube.com/watch?v=zruDgnzdD84&feature=youtu.be

 共産党の志位和夫委員長は4日の記者会見で、戦前の日本による提案が国際人権規約につながったとした安倍晋三首相の所信表明演説について「これほど厚顔無恥な世界史の歪曲(わいきょく)はない。歴史への無反省が表れた」と批判した。

 首相は演説で、日本が1919年の第一次世界大戦に関するパリ講和会議で「人権平等」を提案したことに言及。
「欧米の植民地が広がっていた当時、日本の提案は強い反対にさらされた」と紹介した後、「日本の大いなる理想は国際人権規約をはじめ国際社会の基本原則になった」と続けた。

 志位氏は「国際人権規約の基本理念は『民族自決権』だ。それを踏みにじって(朝鮮半島の)植民地支配をしていたのが戦前の日本だ」と指摘。「(首相の)歴史への無知と無反省が表れた。こういう姿勢だから日韓問題もより悪くなる」とこき下ろした。


毎日新聞、10月4日 17時46分
共産・志位氏「厚顔無恥な世界史の歪曲」
首相の所信表明演説に

(小山由宇)
https://mainichi.jp/articles/20191004/k00/00m/010/168000c

posted by fom_club at 08:34| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする